
試合前――。
球場を包んだのは、野球そのものではなく“衝撃のニュース”だった。
山本祐大 トレード報道。
長年、東克樹 と呼吸を合わせてきた捕手だけに、
「今日はどうなる?」
そんな空気が試合前から漂っていた。
しかし東は、さすがエースだった。
淡々とストライクを重ね、ドラゴンズ打線に流れを渡さない。
大きく崩れない。
焦れない。
それが東の強さだった。
対するドラゴンズ先発
金丸夢斗 は、いつものような圧倒感はなかった。
球数は増える。
ファウルで粘られる。
少しずつ削られていく。
それでも5回2失点。
決して良い日ではない。
だが、“悪いなりに試合を作る”――それをルーキーがやっている。
これは簡単なことじゃない。
ただ、今日は打線との噛み合わせが苦しかった。
特に、東のような投手相手には
「長打で空気を変える存在」
が必要だっただけに、福永裕基 不在は最後まで重く響いた印象もある。
そして最終回。
0-3から、ドラゴンズは意地を見せる。
土田龍空 のヒット。
板山祐太郎 の出塁。
村松開人 の執念の内野安打。
静かだった試合が、一気に熱を帯びた。
そして4番
細川成也 。
カウント2-2。
あの瞬間、球場中が「いける」と思ったはずだ。
結果は空振り三振。
だが、あの対決で横浜守護神
山﨑康晃 は確実に力を使った。
続く 阿部寿樹 への死球で1点。
なお満塁。
――“あと一本”。
その言葉が、これほど似合う試合もなかった。
最後は
石伊雄太 のファーストゴロでゲームセット。
敗戦。
しかし、最後に作ったあの圧力。
あれは次に繋がる粘りだったと思う。
🧠GPコメント
👉「金丸は今日は決して万全じゃなかった。だが、それでも5回2失点。試合は壊していない。ルーキーが“悪い日でも耐える投球”をしていること自体、チームにとって大きな財産だ。」
👉「そして最終回。あの空気は確かに“逆転の匂い”があった。細川の打席、球場全体が息を止めていたと思う。」
👉「だからこそ感じたのは、“あと一本”だけではなく、“あと一枚の攻撃カード”の重要性。東相手に長打の圧をどう作るか――そこは今後の課題として残った。」
👉「負けはした。しかし最後に相手クローザーを追い込み、満塁まで持っていった執念は、淡々と終わった敗戦ではない。次へ繋がる9回だった。」





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